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『計算論的思考を育むPythonプログラミング入門』
著者 綾 皓二郎 スペシャルインタビュー

 



Interviewee

綾 皓二郎
1968 東北大学工学部卒業
1970 東北大学大学院工学研究科修士課程修了
㈱東芝を経て
1975 東北大学医学部助手 生体情報科学・神経科学を専攻
1986 医学博士(東北大学)
1989 石巻専修大学理工学部助教授
1993 石巻専修大学理工学部教授
   「情報システム概論」「情報理学」などを担当
   大学入試センター試験『情報関係基礎』作題委員(2002,2003年度)
2015 石巻専修大学退職(石巻専修大学名誉教授)

主な著書
『情報とコンピューティング』(執筆協力)オーム社(2004)
『コンピュータとは何だろうか 第3版』(共著)森北出版(2006)


Google Colaboratoryでプログラミング力と計算論的思考力を身につけられる一冊として、献本依頼や教科書採用だけではなく、Amazonなどでも反響をいただいている『計算論的思考を育むPythonプログラミング入門』。著者の 綾 皓二郎 先生に著書の特徴や教科書の使い方のポイントなどをお伺いしました。

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Q.  どのようなことを意識して『計算論的思考を育むPythonプログラミング入門』(以下:本書)をご執筆されましたか。

・従来の類書とは内容について一線を画すことを意識して執筆しました。
・今までの本に欠けていたプログラミングの考え方や発想を丁寧に説明することを心がけました。特に、計算論的思考にフォーカスをあてました。
・文法を短いプログラムで説明することは避けて、内容のある例題とするように努めました。
・例題を実際に取り組むことでプログラミング力がつくようになる。このことを強く意識して例題を作成しました。

Q. 教科書として使いやすいように工夫した点を教えてください。

・計算論的思考をきちんと説明するように工夫しました。
・例題は丁寧に説明するように心がけました。多数のコメントを付けています。
・手続き型の構造化プログラミングからオブジェクト指向プログラミングへ進む学習の道筋を明確に示しました。
・多くの読者に興味をもっていただけるように、幅広い分野から題材を選びました。
・GoogleColaboratory(Colab)をメインのプログラミング環境に選んで、容易にプログラム作成に入れるようにしました。AncondaはColabでやりにくい/やれないプログラミングで使うようにしました。
・プログラミングエラーにどのように対処するかについても詳しく説明しました。

Q. 教える立場での本書の使い方のポイントなどがあれば教えてください。

・第1章から第11章まで順に進んでいかれるのがよいかと思います。
・半期のテキストとしては分量が多すぎますので、各章・各節から重要と思われるものをお選びください。
・教室だけでなく研究室のゼミのテキストとしてもお使いいただけるかと思います。

Q. 自習など自学で使うときの本書の使い方のポイントなどがあれば教えてください。

・プログラミングの考え方・発想を知ることが大切です。
・最初の頃はプログラムを「写経」することになってもかまいませんが、次第に「学んで習う」という実践を積むようにしてください。
・課題解決に制限時間はありません。先を急がないで、じっくり取り組むという姿勢が大切です。
・ChatGPTを併用することはかまいませんが、ChatGPTの回答を鵜呑みにするのではなくて、自分の頭で考えてプログラミングするようにしてください。
・テキストにも書いてありますが、文法は無理やりに暗記するものはありません。その都度参照していますと自然に覚えていきます。
・第1章から第11章まで順に進む学習がお勧めです。Anacondaが使えて興味がある方は、第11章のタートルグラフィクスを先にやってもよいです。

Q. インタビューをお読みいただいた皆様へメッセージをお願いします。
ーPythonのプログラミング本が書店に溢れている中で、拙著を選んでくださってどうもありがとうございます。
本書を使っていただいて、プログラミングを面白いと感じて楽しんでいただければ、とても嬉しいです。
ご質問やご意見があれば、どうぞ遠慮なさらないで、近代科学社にお届けください。個別の設問のすべてにお答えできないかもしれませんが、読者の皆さんの貴重なご質問やご意見を生かして次に繋げていきたいと考えております。よろしくお願いします。

綾先生お忙しい中、誠にありがとうございました。
『計算論的思考を育むPythonプログラミング入門』の献本のお申込みはこちらから。

インタビューの中で出てきた書籍情報はこちら!

計算論的思考を育むPythonプログラミング入門

【Google Colaboratoryでプログラミング力と計算論的思考力を身につけよう!】

 本書では、手続き型からオブジェクト指向へ向かうプログラミングの進化の道筋を辿りながらアルゴリズム的思考とプログラミング的思考を培い、Google Colaboratoryを使ったプログラミング力と計算論的思考力を身につけることができます。
 第1章はプログラミング全般に関わる説明、第2章はプログラミングの準備、第3章~第5章までに小さなプログラムの作成を学びます。第6章と第7章では関数やモジュール、ライブラリの使い方、第8章ではファイルの取り扱い、第9章では手続き型プログラミングの総まとめを解説。第10章はオブジェクト指向プログラミング(OOP)の基本的な考え方、およびクラスやオブジェクトの作り方、第11章はAnacondaを用いGUIアプリの作成について扱います。
 プログラミング言語の文法を網羅的に説明している入門書とは一線を画する内容であり、初心者だけでなくPythonに既に触れている中級者にも最適な参考書です。

著者のスペシャルインタビューはこちら

【株式会社 近代科学社】

株式会社近代科学社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:大塚浩昭)は、1959年創立。
数学・数理科学・情報科学・情報工学を基軸とする学術専門書や、理工学系の大学向け教科書等、理工学専門分野を広くカバーする出版事業を展開しています。自然科学の基礎的な知識に留まらず、その高度な活用が要求される現代のニーズに応えるべく、古典から最新の学際分野まで幅広く扱っています。また、主要学会・協会や著名研究機関と連携し、世界標準となる学問レベルを追求しています。