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工学

環境保全・再生のための土砂栄養塩類動態の制御

監修 池田 駿介
監修 菅 和利
編集 国土文化研究所

著者紹介

水環境、河川環境の保全について考える
本書は、国土の診断に不可欠な水・土砂・栄養塩類の循環を、陸・水・海域を通して一体的に捉えた知見の集積である。国土の持続的管理と自然環境の復元に向けた新たな視座を用意してくれる、水環境、河川環境に関わる人に必読の書。

電子書籍¥4,400 小売希望価格(税込)

紙の書籍¥4,400定価(税込)

基本情報

発売日 2014年10月27日
本体価格 4,000円
ページ数 248 ページ ※印刷物
サイズ A5
ISBN 9784764904668
ジャンル 工学
タグ 都市計画・建築・土木
電子書籍形式 固定型

主要目次

刊行によせて
序 水環境と国土文化

1章水・物質輸送の基礎
1.1 流域の水・物質輸送の基礎
1.2 物質輸送・変換と栄養塩
1.3 水質

2章 観測・分析・数値解析手法
2.1 観測手法
2.2 分析手法
2.3 数値シミュレーション

3章 河道における土砂栄養塩類動態
3.1 河川の有機物・栄養塩動態と河川生態系の関係
3.2 河川の自浄作用
3.3 瀬と淵の流れ
3.4 低水路と高水敷間の土砂・有機物・栄養塩類の交換機能と環境上の役割
3.5 河床藻類とその制御
3.6 水草・藻類による環境ホルモン制御

4章 ダムの土砂栄養塩類の諸問題と解決策
4.1 ダム貯水池内の成層
4.2 ダム湖内の土砂の挙動
4.3 流砂・栄養塩類のマネジメント
4.4 ダムにおける富栄養化
4.5 流水型ダム

5章 河口マングローブの土砂栄養塩類動態
5.1 マングローブの役割
5.2 マングローブ水域の特徴
5.3 河口マングローブでの出水時の土砂・有機物・栄養塩動態
5.4 河口マングローブにおける土砂栄養塩収支

6章 赤土流出とサンゴ礁の保全・再生
6.1 概要
6.2 石垣島の赤土流出の現況
6.3 石垣島名蔵湾のサンゴ礁の現状評価と将来予測
6.4 赤土 流出抑制対策

7章 パラオ共和国の赤土流出とサンゴ礁
7.1 赤土流出の現況
7.2 観測と分析
7.3 赤土流出予防策
7.4 赤土流出量から見た許容開発規模

8章 環境保全への社会的取り組み
8.1 環境保全型社会実現への課題
8.2 石垣島での環境保全型農業者支援システム
8.3 石西礁湖サンゴ礁基金
8.4 石西礁湖サンゴ礁基金による環境保全型農業の実践事例
8.5 パラオ共和国の環境保全型観光産業の課題
8.6 エコ ツーリズムと環境教育

索引
著者紹介

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著者紹介

池田 駿介(いけだ しゅんすけ)
工学博士
(株)建設技術研究所国土文化研究所長、(公社)日本工学アカデミー専務理事、東京工業大学名誉教授。
東京大学土木工学科を卒業後、同大学院を経て、東京工業大学に奉職。
日本学術会議会員(第 3 部幹事)、日本流体力学会会長、日本工学会副会長、
科学技術・学術審議会臨時委員、中央環境審議会特別委員・臨時委員、
(公財)河川財団評議員会長などを歴任。
専門は、水理学。
主な著書
『詳述水理学』(技報堂出版、1999)
『新領域土木工学ハンドブック』(編集委員長、朝倉書店、2003)
Flow and Sediment Transport in Compound Channels(Editor, IAHR Monograph Series, 2008)
などがある。
担当:序、1 章、3 章、4 章

菅 和利(かん かずとし)
博士(工学)
芝浦工業大学名誉教授、NPO 法人日本水フォーラム代表副理事、(公社)淡水生物研究所理事。
芝浦工業大学土木工学科を卒業後、芝浦工業大学の助手、講師、助教授、教授(定年退職)を経て現職。
埼玉県川の再生懇談会座長、Pacific Environmental Fund 技術諮問委員(外務省関連、事務局フィジー)、大学基準協会評価委員などを歴任。
専門は水理学、河川工学。
主な著書
『101 題水理学演習ノート』(日本理工出版会、1991)
『土木情報処理の基礎』(編集委員、土木学会、1999)
などがある。
担当:7 章

岡本 峰雄(おかもと みねお)
水産学博士
東京海洋大学大学院海洋科学系教授。 
鹿児島大学水産学部増殖学科卒業後、海洋科学技術センター(現、海洋開発研究機構。1973 年~)を経て、
2002 年より東京海洋大学(元、東京水産大学)に奉職、現在に至る。専門はサンゴ礁生態学。
主な著書
『沿岸の環境圏』(フジテクノシステム、1998)
『消える日本の自然』(恒星社厚生閣、2008)
などがある。
担当:6 章

戸田 祐嗣(とだ ゆうじ)
博士(工学)
名古屋大学大学院工学研究科社会基盤工学専攻准教授。
東京工業大学土木工学科を卒業、同大学院中退後、東京工業大学土木工学専攻助手、
名古屋大学社会基盤工学専攻講師を経て、現在に至る。
土木学会水工学委員会委員、土木学会論文集編集委員会幹事、国土交通省天竜川リバーカウンセラーなどを歴任。
専門は、環境水理学、河川工学。
主な著書に
『アサリと流域圏環境―伊勢湾・三河湾での事例を中心として―』(分担執筆者、日本水産学会監修、恒星社厚生閣、 2009)
『シミュレーション辞典』(分担執筆者、日本シミュレーション学会編、コロナ社、2012)
『全世界の河川辞典』(編集委員、丸善出版、2013)
などがある。
担当:1 章、3 章

大澤 和敏(おおさわ かずとし)
博士(農学)
宇都宮大学農学部准教授。
宇都宮大学農学部を卒業後、東京大学大学院農学生命科学研究科修了後、東京工業大学大学院理工学研究科助教を経て、現在に至る。
専門は、農地工学、物質循環学。
担当:2 章、6 章

赤松 良久(あかまつ よしひさ)
博士(工学)
山口大学大学院理工学研究科社会建設工学専攻准教授。
東京工業大学土木工学科を卒業後、同大学院修了。
日本学術振興会特別研究員、琉球大学、東京理科大学を経て、2010 年から現職。
専門は、環境水理学、河川工学。
担当:2 章、3 章、5 章

惠 小百合(めぐみ さゆり)
工学修士
内閣府公益認定等委員会常勤委員、江戸川大学名誉教授。
東洋大学工学部建築学科卒業、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程(工学修士)、同博士課程単位取得満期退学、
(財)政策科学研究所主任研究員、江戸川大学教授を経て、現職。
専門は、建築環境工学環境心理学、環境まちづくり、市民公益活動による地域社会づくり。
主な著書
『気づきの現代社会学̶フィールドは好奇心の協奏曲̶』(共著、梓出版社、2012)
『19 歳のライフデザイン』(共著、春風社、2007)
などがある。
担当:8 章

大久保 あかね(おおくぼ あかね)
博士(観光学)
常葉大学経営学部経営学科(富士キャンパス)教授。
奈良女子大学文学部を卒業後、(株)リクルート勤務の後、1998 年に立教大学観光学研究科に社会人入学、2003 年に博士号取得。
2006 年に富士常葉大学に奉職、大学組織変更に伴い 2013 年より現職。
専門は、観光学、観光文化・宿泊産業論。
主な著書
『21 世紀の観光学』(第 12 章 旅館と女将、学文社、2003)
『観光学全集1、観光学の基礎』(第 6 章 観光史、原書房、2009)
などがある。
担当:8 章

国土文化研究所
国土文化研究所は、建設コンサルタントである(株)建設技術研究所の社内シンクタンク機能を持つ組織として、2002年4月に設立された。
その目的は、国土文化という視点から安全で美しく、持続性のある国土と社会を創造するための研究や提言を行うことである。
また、これらの研究の実施やその成果の出版以外に、2008 年からは市民向けのオープンセミナーや日本橋地域活性化のための船めぐりの運営を行い、社会貢献を行っている。
活動の詳細は、http://www.ctie.co.jp/ に記載されている。

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